
スキー・スノーボード大好きな皆さん!
いよいよシーズン終盤、春が迫ってきました。そろそろパウダースノーも滑り納めです…。2025年は災害級の大雪が降ったので、思う存分パウダーを味わった方も多いのではないでしょうか。
さて、春といえば、今度はスキー・スノーボードのもう一つの楽しみ、スノーパークのシーズンとも言えます。この理由は以前の記事で詳しく解説していますのでそちらも見てみてください。
私はパークが、特にキッカーが大好きです!あの浮遊感は一回味わうとヤミツキですよね。ジェットコースターのスリル感なんて比較になりません。
ネットで調べると、大なり小なりパークがあるスキー場が大半です。でも行ったことのないパークってなんだか怖くないですか?キッカーのサイズって実際どんなもん?どのリフトから近い?混雑状況は?
そんななか、栃木県にあるハンターマウンテン塩原、通称「ハンタマ」は、首都圏から3時間程度とかなりアクセスが良く、またパークも充実していると評判です。パーク目当てなら、首都圏在住の方は長野や新潟まで行かなくてもハンタマで満足できる?かも?
ということで今回は、2025年2月中旬のハンタマのパークについて、アイテムごとにじっくり解説します。ご自身のレベル感を踏まえたうえで、この記事をパーク練習の、そして上達の参考にしてください!
※キッカーの部位の名称がよくわからない方は、こちらの記事で解説していますので先に確認してみてください。
この日の公称パークレイアウト
まずはホームページで事前学習です。
ハンタマのパークは大きく2つ、「ウェーブパーク」と「テレインパーク」があるようですね。
このうち「ウエーブパーク」はバンクやウェーブで構成された、いわゆる「流せる」系のパークになります。
「テレインパーク」はキッカーやジブで構成されています。メインパークって感じですね。今回解説していくのはこちらになります。ホームページにアイテムのレイアウト図も乗せてくれていますね。
場所は第1クワッドリフト、言い換えると一番初級者用のリフトを降りて、多くの人が向かう中央でなく左よりに進んでいった先にあります。うっかり中央に進んでしまうと「テレインパーク」には入れず、代わりに「ウェーブパーク」の入り口が現れます。
余談ですが、私、23-24シーズンも何度かハンタマのパークにお邪魔しています。最後にちょっと失敗してしまいまして、強制シーズン終了させてくれた思い出深いパークですwww →当時の体験談はコチラ
さて、今年のレイアウトはどんなかな?

…一度の滑走でジャンプが4つ、ジブが5つ!とても充実しているように感じます。
アイテム数は実は昨シーズンとほぼ同じなのですが、昨シーズンはスパインがあったりキッカーの間にジブアイテムが挟まったりと、アイテムがバラエティに富んでいて面白いんですが難しい構成でした。今シーズンはキッチリジャンプセクションとジブセクションに分かれているのでやりやすそうです。
相変わらず1レーンしか無いのはちょっと残念ですね。ただパークがそんなに大混雑するイメージはないので、まあ1レーンでも大丈夫でしょう。
さあ予習は済みました。では実際に行ってみましょう!
当日の実際のパークレイアウト

はい到着しました!ww
まずは上から見渡しましょう。ホームページの情報通りジャンプ4つ、ジブ5つ、合わせて9つのアイテムがあるのがわかります!事前情報通りの充実っぷりですね。
でも、レイアウト図とは細かいところでいくつか違いがありますね。特にジブ関係で。ざっとまとめると次の通りです。
まあこれくらいは全然許容範囲です。当日の状況で少しくらいは変更もあることでしょう。
それよりも…、去年もそうだったのですが、キッカーのテーブルの造りが微妙なのが気になります。本当に5mかこれ…?という感じ。
詳しくはこのあとにアイテムごと解説しますが、全体にテーブルとランディングの区別がわかりにくくなっています。。
実際トライしてみてのアイテムごと徹底解説

もうちょっと近づいて、パークの入口まで来ました。
上の画像の通り対象は「初中級者向け」とのことです。
あれこれ考えていても始まりません。思い切って突撃してみましょう!
ジャンプ①:5m?キッカー

スタートして一発目のメインキッカー。
サイズは5mとのことだが、テーブルとランディングの斜度の差異があまりない(画像の赤色の部分)。
雪質も硬めなので、結構スピードつけて先の方まで飛ばないと着地で「パチン!」と大きな音が出る。痛い。
5m?いやいや7〜8mくらいのサイズ感の印象。経験浅い人は要注意。
ジャンプ②:5m?テーブルトップ

画像が見づらいので赤線で補記。左側の線がリップ、右側の線がテーブル→ランディング。
テーブルトップだから威圧感は少ないが、ここも①と同様ランディングの斜度がない。
なので同じくスピードに乗って先まで飛ばなければならず、そのために7〜8mくらいのサイズ感に挑む勇気が必要。
ジャンプ③:4m?テーブルトップ

ここも同じくランディング斜度がない。公表サイズより大きく感じる。
それよりも、アプローチの斜度もあまりないので②で着地に失敗しているとスピードが乗り切らず、回避する以外なくなる。
横に迂回して回避すると今度は④に向けてもスピードが不足するので、デコ落ちで痛いのを覚悟しながらリップから素抜けしていくしかない。痛い。
ジャンプ④:3m?キッカー

ランディング斜度はほかと同じ。
③の通り、どこかで着地失敗しているとスピードが足りず挑戦権すらもらえない。
個人的にバックサイド360に成功した。なのでここも普通の3mキッカーより滞空時間は長いっぽい(私は普通3mキッカーではB3成功しないので)。
ジブ①:5mレール

太めの丸レール。ジャンプとは違い正統派。
「サイドイン」する必要あり。スピード出して思いっきりオーリーして、真上から踏み込もう。
度胸とオーリーさえあれば意外とカンタンかも。
ジブ②:4mナローBOX

ここも「サイドイン」。写真の角度が悪くBOXとわかりにくいけどBOXです。
スピードとオーリーが重要なのも同じ。
レールからのBOXなので、心理的に楽。
逆にちょっと慣れると調子に乗り出してトリックを繰り出し、失敗しがちなアイテム。
ジブ③:5mレインボーBOX

これも正統派レインボー。
ただ抜けるだけでも面白いが、慣れてきたらアップとダウンで変化をつけよう。
ベーシックなのはアップは50-50、ダウンはバックノーズスライドとか。
ジブ④:ドラム缶

レイアウト図の塩ビではない。しっかり硬い。
ここもサイドインでオーリーの高さがカギ。メイクするにはドラム缶の上にしっかりと乗る必要がある。
オーリー足りず横面に板を合わせて抜けようとしましたが、あえなく下に落下して大失敗しました…。
ジブ⑤:ナローBOX(奥) or 段差あり鉄パイプ(手前)

すいませんナローBOXしかチャレンジしていないので、手前の鉄パイプのレポートができません。丸いの落ちそうで苦手意識あるんです。
奥はオーリーいらずでそのまま入れるベーシックなBOX。
思わず色々遊びたくなるが、アウトの段差は結構あるので注意。フロントノーズでアウト失敗して逆エッジ→後頭部強打の最悪コンボをしました…。
このパークにチャレンジするのをオススメする方
まず全体的なイメージです。
全然初中級者向けじゃねえ。
ジャンプセクションは、それぞれのアイテムが公表サイズより2回りくらい大きいイメージで飛ばなければなりません。ジブセクションも5つ中3つが「サイドイン」、つまりアイテムに横から飛び乗る動きが必要です。サイドインは初級者にはハードルが高いでしょう。また、これはハンタマ全体の特徴ですが、雪が硬めコンディションの日が多いので、着地に失敗すると思わぬケガをする可能性があります。
以上から、この「テレインパーク」をオススメするのはこんな方です。
- 少なくとも自称パーク中級者くらいの腕前がある
- プロテクターをしっかり装着してケガ対策をしている
ホームページによると、「最大斜度22に8-9mキッカーを設置!」とあります。今後このキッカーを9mまで大きくしていく計画なのでしょうか。それとも昨シーズンの表記がそのまま残ってしまっていて、今年は今の5mのままなのでしょうか。引き続き注目したいですね。
おまけ①|この日のスキー場までの路面状況を動画で解説
最寄りの西那須野塩原ICから30分で到着する、運転難易度が比較的低いハンタマですが、この日は2月中旬とシーズン真っ最中でありさすがに途中から完全な雪道運転でした。また交通量がそこそこあったので、ペースも遅めでしたね。12月に行ったときとはだいぶ違いがありました。
このあたりは次の動画にまとめていますので、クルマで行くことを検討している方は参考にしてください。
ちなみに、雪道運転に自信がない方は那須塩原駅・那須ガーデンアウトレットから無料シャトルバスがあります。新幹線で那須塩原駅経由で行く以外にも、那須ガーデンアウトレットまでクルマで行き(専用駐車場あり)雪道区間はシャトルバスを利用するということも可能です。ただ行き2便・帰り1便しかありませんので、よく調べて利用してくださいね。→公式HPの該当ページリンク
おまけ②|この日のパーク以外のゲレンデ状況について
この日の最低気温はマイナス10度。そして風速も7m/sの予報。麓は日差しの恩恵も受けましたが、上の方はとっても寒かったです。スピード出すと顔が痛くて集中できない。フリース地のフェイスマスク必須でした。
低気温の引き換えに雪質はかなり良好。ハンタマですので天然雪と人工雪が混じっているのでしょうが、踏めばキシキシ音がする、圧雪バーンとしてはこれ以上ないコンディションでした。
圧雪されている以外のコース脇などにお邪魔すると、ちゃんとフワッとした滑り心地。ハンタマでこんなに柔らかかったのは初めてかもしれません。
そもそもアイスバーン、硬いバーンというのは、雪が日中の気温上昇により融け、それが夜の気温低下により凍るということにより発生します。低気温が継続するということは雪質的には絶対的な正義ですね。寒いけど。
ハンタマのスノーボーダーは、他スキー場に比べアルペン派・カービング派が多い気がします。圧雪がきれいなためでしょうか。普段カービングには興味なくツインチップの板・ダックスタンスの私ですが、ちょっと真似したくなるくらいカービングでかっ飛んでいらっしゃいますね。
この日は平日だったので、混み具合も全然大丈夫でした。ヒトリストの私はゴンドラを避けるクセがあるのでゴンドラ混み具合はわかりませんが、メインリフトのハンタークワッドをはじめ全てのリフトで待つことはありませんでした。
この翌日からの三連休では大変な混雑だったようですが…。やっぱり1人スノボは平日に限りますね。