5月になり、多くのゲレンデが営業終了となりました。
今シーズンは2月に気温が上昇し融雪が進んだにもかかわらず、この時期までよくもったなというのが正直な感想です。
長く楽しませてくれたゲレンデスタッフの方々には感謝しかありません。
(自分は3月末のアバラ強打で強制シーズンオフしましたが・・・。)
春、雪が柔らかくなりケガの心配が減ったことで、はじめてパークに入りキッカーに挑戦した方、そしてその面白さにハマった方もいるのではないでしょうか。そんな方にとっては燃えてきたところでシーズンオフ、また雪が降るまで待たなきゃいけないのか・・・とガッカリしていることと思います。
そんな方向けに、夏、シーズンオフにできる練習「オフトレ」について、代表的な3つをまとめてみました。
その1.オフトレ施設に通う
オススメ度
★ ★ ★ ★ ★
こんな人向け!
- どうしても上手くなりたい!(間違いなく一番上達する)
- 新しい技・難しい技に挑戦したい!
- 同じ熱さをもった仲間をつくりたい!
向かない人…
- 夏はスノボに金をかけたくない・かけられない
- ワイワイしている感じが苦手
特徴と効果!
全国各地にある「オフトレ施設」に通う方法。
今は室内ゲレンデが「カムイみさか」と「スノーヴァ新横浜」だけに減り、人工芝とエアーマットを使ったキッカー施設かプールに飛び込むウォータージャンプという屋外型が主流です。
着地がマットor水なので、どんな酷い失敗をしてもケガの心配はありません。なので雪のときの自分の限界を超えたデカいサイズに挑戦できるし、バックフリップはじめとした難しい技も安全に挑戦できます。着地の練習だけができませんが、アプローチや空中姿勢などはそのまま雪上でも変わりませんので、通えば超レベルアップすること間違いなしです。
ただし、通うには結構なハードルがあります。
まず、それ専用の板を用意する必要があります。雪用の板をそのまま使ってはいけません。人工芝対策やマット保護のために「ダリング」といってエッジを丸める作業を施設でしてもらった板だけが使用可能で、これは二度と雪上では使えなくなります。また、人工芝で滑るためにソール面にワックスでなくロウを塗るので、そのことでも雪上使用不能になります。
大半の方は「昔の板」、新しい板を買ったうえでそれまで使っていた板をオフトレ用にしますが、そもそも板を2枚買える人でなければならないということになります。
また、ヘルメット着用必須ですし、真夏はクソ暑いので水着パンツなど履いて滑ることになりますがなんやかんや汚れるのでこれも専用のものを用意する必要があります。
道具面にかかる費用のほかに、もちろん施設利用料もかかります。これも考え方次第ですが結構な価格です。あと、当然ですがそもそも通える範囲に施設がある必要があります。
道具の準備とコストのアテが付いて、近くに施設があれば通いはじめられます。ここからは人によりますが、真夏にスノボを練習している人なんてのは超少数派であり、通っていると自然と顔見知りになります。はじめて行ったときは「自分以外みんな知り合い」という孤独感を感じること間違いなしです。それを乗り越えて仲良くなれる方、あるいは孤独感を全く気にしない方には超オススメですが、そういうのが苦手な方にはちょっと・・・という感じです。
【参考:主要なオフトレ施設を紹介しているサイト】
SURF&SNOWのサイトが一覧化されていて見やすかったです。
その2.スケートボードを始める
オススメ度
★ ★ ☆ ☆ ☆
こんな人向け!
- スケートはスケートとして楽しめる!
- スケートを楽しみながら、スノーにも活かせるポイントを練習したい!
- 近くにオフトレ施設がないけど何か練習したい!
向かない人…
- スノーボードの練習がしたい、余計なことはしたくない
- ケガが怖い・ケガができない環境
特徴と効果!
スケボーです。「スケート」って呼ぶ人が多いです。
横ノリだからスノボと一緒じゃん!夏にやってみよう!という軽いノリで始める人が多いような気がしますが、このノリで始めると後悔します。
なぜなら、スケートって難しいんです。メッチャ疲れてメッチャ筋肉使うんです。そしてスノーボードとそんなに共通するテクニックが無いんです。例えばオーリーとか全然違って、スケートの方が難しい。だって足にくっついてないから。
そして、ケガのリスクもかなりあります。だって地面は雪でなくコンクリートだから。難易度を上げていけば上げていくほどスピードが必要になり、コケた際のダメージは致命傷に・・・。
スケートも楽しいは楽しいけれど、別モノとして極める覚悟が必要。極めて行けば少しはスノーにも役に立つポイントがあります。
例えば、ランプ(スノボでいうハーフパイプ)をやっていればスノボで急角度・急斜面への落ち込みやキッカーのリップでのアールというか重力には耐性ができます。
あと、スピン系トリックの際、上半身を先行させて回るという動きはスケートの方が身につきやすいです。そうしないと回らないから。
その3.家で板を履いて練習
オススメ度
★ ★ ★ ☆ ☆
こんな人向け!
- グラトリやジブにも興味がある!
- オーリー・ノーリーの時の板使いや、プレスのときの重心移動をじっくり練習したい!
向かない人…
- マンション住まい(大きい音が出る)
- 狭いところが嫌い
- 家でブーツ履くのが生理的に受け付けない
特徴と効果!
道具的にはソールカバーさえあれば始められます。
一見場所も選ばず、始めるハードルが低いように思えますが、そもそも自宅内に板を履いてパタパタできるスペースがなければなりません。かなり大きな音も出るので、マンション住まいの方はちょっと難しいかもしれません。
普段滑りながらだとなんとなくやっているプレスや平地オーリーを、ゆっくり、更に室内なのでキレイに動画撮影しながら練習できます。その動画を見て修正しながらできるので、基本を固めるにはもってこいと思います。
ただ、目標感の設定が難しいかも。グラトリのなにかのトリックの動き(オーウェンとか)をできるようになる!とかの目標を立てても、板をオーウェン的に回すには実はかなり広いスペースが必要。現実的にはプレスとオーリーの練習しかできないので、ちょっとツマラナイかもしれません。
まとめ 夏は差をつけるチャンス!
昔行ったオフトレ施設で、たまたま横にいた知らない人が言っていた名言です。「みんなが遊んでいる間に上手くなるんだ!」
・・・そう、夏になると色んな誘惑があり、スノーボードのことは忘れちゃいそうになります。そんな中夏に練習を続けるのはふと「オレ何やってるんだっけ?」と我に返っちゃう時がありますが、そんなことは忘れたふりをして大好きなスノーボードの上達を目指しましょう!!
※上記のほかのオフトレとしては、トランポリン施設に通う、サーフィン・ウェイクボードをする、山を極めるために登山をしてみる、回転椅子で回転してスピンの目線をイメトレする(!?)、動画を見てイメトレする、夢のなかで活躍する、などがあります。