「秘境」南郷スキー場・・・
その名を聞いたことはありますか?行きたいと思ったことは??
「秘境」と自称しているだけあって、色々凄そうな感じがします。なんとなく避けてしまう人もいるのではないでしょうか。
ホームページやSNSをいくら見ても、やっぱり行ったことない人にはイメージがつかめないですよね。そこで今回は、私が初めて南郷スキー場に行ってみて感じたことを
- アクセス
- ゲレンデ全般
- パウダー
- パーク
に分けて解説したいと思います!
なお、いずれも2024年末の特定日の状況ですので、あくまで参考のひとつとして読んでいただければと思います。
はじめに:南郷のプロフィール(読み飛ばしOK)
まずは、ホームページに掲載されている公称スペックです。ある程度ご存知の方は読み飛ばしてください。
- スキー場名:会津高原 南郷スキー場
- 所在地:福島県南会津郡南会津町界字湯の入293
- 開場期間:12月21日~3月23日(24-25シーズン)
※上部4コースと下山コース1つで予定通りオープン - コース・リフト本数:12コース・3本
- 最長滑走距離:3,000m
- パーク関連:メインパーク・初心者パーク、ハーフパイプ2本
- パウダー開放エリア:5エリア
コレだけ見ると、
リフト3本!?
ここが気になりますよね。もしかしてこじんまりしたファミリーゲレンデ??でもパークやパウダーも充実してそうだし…。
結論から先に言うと、全然ファミリーゲレンデではありません。初めてのお子さまや初心者を連れてくるのははっきり行ってオススメできませんね。相当運動神経のいい子どもでなければ嫌になっちゃうかもしれません。
では具体的に見ていきましょう。
アクセス:車のみ・遠い・でも難所は無い
まずはどうやっていくか、アクセスです。
といっても上記の通りなんですが…、ツアーバス・路線バス含め公共交通機関は一切ありませんので、クルマで向かうしかありません。
バスがないので初心者の方がグループで来る余地がありませんね。雪道使用のマイカーかレンタカーか、この手段が採れる方だけが来る資格があると言い換えてもいいでしょう。
でも、クルマが確保できれば意外とその後は楽です。道中に集落が多数あるためか、曲がりくねった山道や斜度のキツい急坂は数少なく、除雪も行き届いています。詳細は次の動画で解説していますので興味ある方はご覧ください。
西那須野塩原ICから1時間半かかるのが難点でしょうか。でも白馬も安曇野ICから同じくらいか下手したらそれ以上かかりますから、スノーヤーならガマンできる範疇でしょう(笑)
ゲレンデ全般:混まない・楽しい・迷う
次はゲレンデについてです。
まず、全然混みません。超快適です。私が行ったのは年末年始の連休中ですが、シーズンで最も混むこの時期でもリフト待ちゼロでした。
そして来場者の方々もマナーが素晴らしいです。途中で気付いたのですが、老若男女問わず上手い人しかいません。お子さまがパウダーかっ飛ばしているのを見たときには度肝を抜かれました。(失礼を承知で)「こんなところ」まで来る人はよっぽどスノー好きな人ばかりなので、自然とマナーも良くなるということでしょう。
コースも、リフト3本ということを感じさせないほど多彩です。メインコース以外にも、高山コースなど迂回路方面から入れる急斜面コースがいくつもあり、飽きさせません。またいわゆるすり鉢状の地形に近いので、どこを通っても必ずリフトに集合できるようにできているのも良いところですね。
難点を上げるとすれば、ゲレンデ内にコース案内の看板などが一切ないことでしょうか。「リフト3本しかないんだから把握できるだろ」という無言のアピールかもしれませんが、上述のように良く観察しないと気づかない迂回路からのコースが多数あります。「あれっ、まだ滑ってないところあるんだっけ??」となりがちです。まあ初めて行くときだけの問題ですね。2回目以降は問題なく把握できているでしょう。
パウダー:この日は腰パウ!あちこちの隠れパウダー
私が行った年末のこの日は、事前から次のような天気予報で、アクセスは不安でしたがゲレンデではパウダーの期待高まりまくりの状況でした。
案の定、頂上からのメインコースである「伝上コース」はもちろん、すべてのコースが深いパウダーだらけ!腰まで沈む、いわゆる「腰パウ」状態でした。歓声を上げながらパウダーに飛び込んでいる光景を何度も目にしましたよ。
先ほどの通り、メインコースのパウダーが食い荒らされた後も、迂回路からの目立たないコースには滑走跡も少なくまだまだパウダーが残っていました。昼過ぎに「高山コース」でほぼ手つかずのパウダーを見つけたときは震えましたね。
ただ、気温がそこまで低くなかったこともあり、それなりに重いパウダーでしたので滑走にはちょっと体力が必要でした。
パーク:早くもキッカー多数!でも難易度高めか
パークもこの時期にしては充実!メインパークがオープンしており、最大4連のキッカーが楽しめる構成となっていました。
ただ…、発表されているスペックはメインキッカーが8m、一番小さいキッカーが3mとなっていましたが、とてもそんな小さいサイズには見えませんでした。ハイシーズン時のキッカーの土台をベースにしつつ今ある雪だけでリップを作っている感じで、要はリップのサイズが小さく並のスピードではランディングにたどり着かないような設計になっています。相当にアプローチでスピードをつけていかないとデコ落ちですが、このシーズンはじめで限界スピードが下がっている時期にはなかなか厳しいなあというのが正直な感想でした。
ハイシーズンになってリップをしっかり作れるようになったらもっと楽しめそうですね。また来てみたいと思います。また、残念ながらハーフパイプは未オープン。ホームページの情報では1月上旬からを予定しているとのことです。
※「8m」「リップ」「アプローチ」などの用語がよくわからない方は↓を参考にしてください。
キッカーの用語はこちらで解説
【ステップ2】キッカーの種類と初心者におすすめ「テーブルトップ」について
さいごに:南郷を助けてあげよう
偉そうに聞こえるかもしれませんが、「助けてあげる」にはワケがあるんです。
それは、南郷スキー場自身が毎年「助けてください!」と発信しているからなんです。運営はどうにも綱渡りなんですかね。山頂にも「助けてください」の看板がありました。
2024年、南会津の4スキー場のうち2つを2023年末に閉鎖するとのニュースが発表されました。南郷はかろうじて生き残りましたが、いつ同じような憂き目に会うかわかりません。興味があるけどこれまでイマイチ足が向かなかった方は、「助けてあげる!」気持ちとともに、この記事きっかけに是非行ってみてください!