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スノボ大好き!ひとりでゲレンデ行って思う存分練習したい!
その時に、問題になってくるのが「どうやって行くか」ですよね。
バスや新幹線、あとは人に乗せてもらうという選択肢もありますが、私は絶対的に自分でクルマを運転して行くことをオススメします。自分の運転で行くことで、自分の都合でゲレンデを選べ、自分の時間の許す限り練習ができるからです。間違いなく一番上達できる環境です。
ただ、簡単に運転して行くといっても、大きく2つのハードルがあります。
- 雪道仕様のクルマを用意する
- クルマを雪道で安全に運転して目的地に到着する
今回は、このうち1.について解説していきます。
【注意】今回の内容は雪国に北海道や東北地方、あるいは長野県の北部に住んでいる人には当たり前な話がほとんどです。首都圏や名古屋周辺・西日本にお住まいでクルマが生活必需品でないorクルマを雪道仕様にすることが常識的ではない方は是非このまま読み進めてください。
”雪道仕様のクルマ”とは
一口に「雪道仕様」といっても、実はかなりその装備には差があります。お金をかければかけるだけ安全で高機能な仕様のクルマを手に入れられますが、この記事を読んでいただいている方は用品やリフト代などほかにもお金が必要な方がほとんどだと思います。
私は20年以上のスノボ歴のなかで300回程度自分の運転でゲレンデに行っています。その経験を踏まえ、ここではコスパも意識して「最低限これだけは必要」というようなものを中心に紹介します。
【クルマに最低限必要なもの一覧】
区分 | 項目 | 内容 |
---|---|---|
クルマのスペック | 駆動方式 | ◯FF(前輪駆動) ◎4WD(四輪駆動) ✕FR(後輪駆動) |
排気量 | ◯1,500cc程度 ◎2000cc以上 △軽自動車 | |
燃料 | ◯ガソリンのみ・ハイブリッド ◎PHV(プラグインハイブリッド) ✕EV(電気)・FCV(水素) | |
形状 | ◯セダン以外 ✕セダン | |
クルマの装備 | タイヤ関係 | ◯スタッドレス ◎スタッドレス&チェーン ✕チェーンのみ |
ワイパー | ◯ノーマル ◎雪用 | |
キャリア | ◯ひとりなら無くてよい ◎あるにこしたことはない |
ひとつずつ解説していきますね。
クルマの駆動方式
FF(前輪駆動)で十分です。
雪道と言えば4WD(四輪駆動)!4WDでなければ危ない!というようなことを聞いたこともあるかもしれませんが、経験上FFで大丈夫です。
私ははじめて購入したクルマこそ4WDでしたが、わずか2年で手放したあとはずーっとFFのクルマで雪山に行っています。
確かにFFだと深い雪で発進できない、凍結した坂で登れないなどの問題が発生しがちですが、それはテクニックというか簡単なコツと、そもそものゲレンデ選び、あとは天候に対して柔軟に対応することができればカバー可能です。(このあたりはVol.2で解説します。)
クルマは高い買い物です。4WDにするとさらに上乗せで高くなります。もちろん4WDであるにこしたことはありませんが、コスパを考えるなら無くても良い機能になります。
ちなみに、FR(後輪駆動)だけはやめましょう。よほどのテクニックが無いと下り坂でスピンします。
クルマの排気量
スノボ行くならドデカいSUVやミニバンでしょ!
そんなこともありません。ゲレンデの駐車場を見渡してみると、そこそこ軽自動車もあります。
じゃあ軽自動車でいいじゃん!いやいや、それも早計です。
雪道を走り慣れている人なら軽でも良いと思いますが、最初は登り坂を余裕をもって走れるだけのパワーがあった方が安全です。もちろん大きいにこしたことはないのですが、コスパ考えると目安としては1,500ccくらいですね。
このクラスの代表的なクルマはトヨタだったら「アクア」「シエンタ」など、ホンダだったら「フィット」「フリード」「WR-V」などになります。いずれもメインモデルの駆動方式はFFです。
クルマの燃料
ガソリンで動く車を選びましょう。これは今の状況では必須項目です。
電気や水素で動くEV・FCVなどの方が環境に優しい、山に行くのに環境を汚したくない、という方、そのお気持ちは大変立派なのですがここでは生死に関わる問題になるので我慢してください。
主な理由は次の通りです。
- 燃料切れになったときの差
今の日本のロードサービスですぐに持ってきてもらえるのはガソリンのみです。電気や水素ではすぐに走行復帰できません。豪雪のなか燃料切れになって暖房も切れた時を想像するとゾッとしますよね。仮に給電車が来てくれたとしても、普通充電なら充電完了までに数時間かかりそれまで足止めです。 - 電気は熱を発しない
リーフやサクラなどのクルマが身近にあったら、走行直後のボンネットを触ってみてください。電気は熱を発しないので、ひんやりしています。これは豪雪でクルマが埋もれた際に大きな違いを生みます。ガソリン車であれば自らの熱で雪を融かせますが、EVではそれができませんので脱出までに大きな時間差を生みます。時間がかかるということはそれだけ燃料切れにもなりやすくなってしまいますね。
【注意】ガソリン車の場合、雪で排気口が塞がれないように気を配ってください。一酸化炭素中毒で死亡する危険があります。
クルマの形状
これはセダンでなければなんでもOKです。
セダンがダメな理由は、荷室が分離しているのでいざというときに荷物が取り出しにくくなるというところにあります。最近のクルマでは無いかもしれませんが、昔はよく鍵穴が凍結してしまい開かなくなったりしました。今はセダンのクルマ自体少ないので、あんまり気にしなくて良いかもしれません。
ちょっとズレますが、あとはできるだけ車高が高いクルマの方が無難です。積雪路面で轍を走行するとき、クルマのお腹のあたりをコスりにくくなりますので。
タイヤ関連
最重要項目です。必ず、絶対にスタッドレスタイヤを履きましょう。ノーマルタイヤ+チェーンのみはダメです。
スタッドレスタイヤも色々な種類があってどれが良いのか迷ってしまいます。ここはいつも自分のクルマのメンテナンスをお願いしている先へアドバイスを求めるのが一番ですね。ディーラーで取り扱っているようなしっかりしたメーカーの製品であれば大抵は品質に問題ありませんので、あとは好みになります。
ただ、いくらコスパを重視するとはいえ、ここは安全のための最重要項目です。性能は価格に比例しますので、安すぎるものや中古は避けるようにしましょう。
また、改めてですがノーマルタイヤ+チェーンは絶対にやめてください。チェーンを装着するタイミングが遅すぎると大変な事故に繋がりかねませんし、早すぎても車速が極端に下がりますので交通渋滞を引き起こします。ゲレンデまでの道はだいたい一本道ですので、周りの人に迷惑をかけることになります。
チェーンは、豪雪時などにスタッドレスタイヤにプラスする前提の装備になります。ノーマルタイヤに装着するというイメージは捨てましょう。
ワイパー&キャリア
雪用ワイパーというものがあります。雪をかき分けやすいようにフロントガラスに密着する構造になっており、また凍結しにくい・錆びにくいなどの特徴があります。通常の雨用ワイパーと比較して雪道走行でも長持ちするように作られています。
私も一時期この雪用ワイパーを装着していました。その時の経験から言わせてもらいますと、雪用ワイパーだって結局劣化します!
雨用ワイパーのままだってそれなりに雪を掃けますので、コスパを意識するとこれは後回しかなと思います。
続いてキャリアです。
小さめのクルマでも後部座席を潰せば板を車内に積み込めます。1~2名で行く前提なら、これも無くてもよいでしょう。
3名以上で行くようなイベントができた時からの検討でOKです。オートバックスやイエローハットに在庫があればその場で取り付けてもらえますので、急ぐ必要はありません。
”雪道仕様のクルマ”を用意する方法
次はどうやってそのクルマを入手するかについてです。マイカーとして購入できる環境があるならそれが一番ですが、なにせ高い買い物です。本当に雪山に行く以外の用途が無いのであれば、レンタカーなどの利用も十分に選択肢として考えられます。
レンタカーの場合は、店舗に連絡して、予約して、来店して借りることになります。”雪道仕様”に必要なクルマのスペック関係も、豊富なラインナップから条件に合ったものを選べば大丈夫です。
では、コスパから考えて、購入すべきなのはどんな場合でしょうか。比較検討してみました。
比較検討の前提条件
ある程度条件を固めないと比較が難しいので、次のように設定しました。
1.プロフィール等
- 東京都町田市在住
- 購入の場合、一括払で購入(ローン金利は考慮しない)し13年保有※、最後は下取りへ
- レンタカーの場合、費用は全額本人負担(同乗者がいる場合も全額負担)
- レンタカーの場合、20時に開始・翌日20時に返却(日帰りかつ一般的なレンタカー店舗の営業時間へ合わせる)
- どっちの場合も車両はホンダ フィット、購入の場合は最安値の1.3ベーシック
→FF・1,500cc・ガソリン車・コンパクトカー - どっちの場合もオプションはスタッドレスタイヤのみ(ワイパー等は無し)
- どっちの場合もスノボに行く以外にはクルマは使用しない(現実的にはありえませんが)
- 移動費用(燃料代・高速料金)は同一なのでこの比較では考慮しない
- 事故や故障の発生はないものとする
- オイル他消耗品の費用は車検費用に含まれているものとする
※自動車検査登録情報協会統計情報の小型車平均使用年数13.86年を参考
2.それぞれにかかる費用
区分 | 項目 | 費用 | 参考・出典等 |
---|---|---|---|
購入の場合 | 購入費用(諸費用込) | 201万円 | こちらの記事を参考 |
スタッドレスタイヤ(ホイール込) | 7万9,600円 | 2024年8月時点のこちらの販売店のヨコハマタイヤの価格を参考・5年で買替 | |
自動車保険料 | 5万4,806円/年 | 損害保険料率算出機構レポートの2022年度小型車分平均を筆者にて計算 | |
下取り価格 | 20万円 | 13年経過・走行距離10万km以上としての概算価格 | |
駐車場月額 | 1万3,836円/月 | 2024年8月時点の月極駐車場どっとこむの町田市平均価格 | |
車検費用 | 6万3,270円 | 2024年8月時点の楽天車検での車検費用・相場 | |
レンタカーの場合 | レンタカー費用 | 9,130円 | 2024年8月時点でのスカイチケットレンタカーによる最安値 |
スタッドレスタイヤオプション料金 | 2,200円 | 上記最安値会社のオプション料金 |
トータルのコスト比較
レンタカーの場合は、何回滑りに行くかにより大きくコストが変わってきます。今回は「1シーズンに10回」「1シーズンに20回」「1シーズンに30回」の3パターンで、購入の場合とコスト比較をしてみました。
また、1シーズンだけだとレンタカーの方がコスパが良いに決まっていますので、なるべく長い年数での比較としました。そのシミュレーション結果が次のグラフです。
シーズン30回行った場合でもレンタカーの方がコスパが優れているという結果になりました!
クルマを購入する場合、それを維持するコストもかなりかかりますね。車検代や保険代…特にこのケースでは都内の駐車場代が大きく影響しています。駐車場代だけで年間16万円を超えていますからね。レンタカー10回分が1シーズン11万円ちょっとなので、このケースとは維持費だけでどんどん差が開いていくという状態です。
せっかくですので、もう一つ別のシミュレーションもしてみました。購入の場合で「駐車場代がかからない」というパターンとの比較です。「家賃に含まれていて実質無料」「実家の駐車場を使える環境」「勤め先から補助金をもらえて差し引きゼロ」などのケースがこれに該当しますね。結果は次の通りです。
このシミュレーションだと、購入の場合のコストは最終的に「1シーズンに20回」の場合とほぼ同じとなりました。コストがほぼ同じなら、借りに行く・返しに行く手間がありませんし購入した方が何かと便利かもしれません。
ただ、そもそもですが購入の場合の消耗品費用は最小限としていて、故障も全く無いということにしています。一般的にはクルマも7年目くらいから何らかの不具合が発生してくるものですので、修理の費用などを踏まえると購入の場合のコストはさらに膨らむかもしれません。さらに、一括払で購入するということも珍しく、通常はローンなどを組むと思います。そうすると金利の分も上乗せになってしまいますね。
一方、中古でクルマを購入することで費用を抑える方法もありますが、この場合は使用できる年数が減ったり故障の可能性が増えたりすることになります。
逆に、レンタカーについては複数社の比較検討や早期割引・クーポンなどの利用により、もっと割安にできる可能性があります。
このように、コスパに影響を及ぼす要素は他にもいくつかありますので、購入を検討する場合は慎重に判断してください。
コスパ比較の結論
スノーボードの用途のみでクルマを購入するのは、ほとんどの場合でコスパが良いとは言えません。「通勤・通学」「家族サービス」「車中泊」などのメインの用途があって購入する場合に、雪道走行もできるように意識していくのが無難です。
ただし、1シーズン30回を大きく超える回数行く場合・あるいは駐車場の費用がかからない場合は、スノーボードの用途のみであってもコスパが良い場合があります。
それ以外の場合は、基本的にはレンタカーを利用しましょう。レンタカーについては「スカイチケットレンタカー」のような複数社の比較検討を一括でできる便利なサービスがありますので、活用して少しでもコスト削減してください。
まとめ
スノーボードを楽しむために、車を購入するかレンタカーを利用するか、どちらが最適か悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、車を購入した場合とレンタカーを利用した場合のコストを比較し、それぞれのメリット・デメリットを解説しました。
結論として、年間の利用頻度や、駐車場の有無など、個々の状況によって最適な選択は異なります。
- 年間の利用頻度が低い場合: レンタカーの方がコストを抑えられる可能性が高いです。
- 年間の利用頻度が高い場合: 車を購入した方が、長期的に見るとコスパが良い場合があります。
- 駐車場の有無: 駐車場の費用がかかる場合は、購入にかかるコストが大幅に増加します。
この記事を参考に、あなたにとって最適な移動手段を選んで、快適なスノーボードライフを送ってください。