夏ですね。
連日気温35度を超えています。オフトレ日和ですね。
こんなときにスノーボードのことしか考えられない人は相当な変人です(笑)
夏らしいことをせずにオフトレに励む方、もしくはオフトレしようとしている方向けに、練習効果を少しでも上げるための方法を考察してみました。
ここでは、着地が痛くないキッカー練習施設、つまりマットジャンプもしくはウォータージャンプで練習している方が対象となります。室内ゲレンデに通っている方、スケートなどをしている方はせっかくですのでマットジャンプ等の良さを見ていってください!
練習すべき3つのテーマと理由
マットジャンプ・ウォータージャンプの特徴はどこも似ています。1つ目はもちろん「着地が痛くない」ですが、2つ目は「アプローチが人工芝」ということが挙げられます。さらに3つ目として、「どでかいキッカーが用意されている」ということがあります。これらの特徴を踏まえつつ、それぞれ解説していきます。
練習テーマ1|縦回転
1つ目の特徴「痛くない」をフルに活かしたものになります。
これからどんどんレベルアップしていくと、ストレートエアーや横回転だけでなく、「3D」「コーク」「軸ずらし」というテーマが出てきます。例えばオリンピックのビッグエアーなんか見ると、男子ではほぼ全員コーク回転、ナナメに回っていますよね。
縦回転なんて雪山では墜落して脳天を打ち付けるイメージしか湧かず、挑戦する気持ちには全くなりません。ですが、着地がマットor水であれば、脳震盪やケガの心配もせずに挑戦することができます。
今の段階ではまだ習得するには早すぎる技かもしれませんが、ちょっと挑戦するだけでも将来コーク回転ができるようになっている自分をイメージすることができます。そうすると、一番大切な練習意欲がどんどん湧いてくるようになります。
縦回転を習得するためにやる、というよりは、モチベーションを上げる・維持するためにとっても効果的です。メインで練習している横回転などの技がうまくいかず落ち込んでいる時、やってみてください。新たな道が開けるはずです。
ちなみに、やってみると不格好ながら意外とやれたりします。下の動画は私が落ち込んだときに初挑戦した縦回転ですが、3回目ではなんとなく回っている…かな。
練習テーマ2|高回転
これも同じく1つ目の特徴「痛くない」を活かしたテーマです。
新しい技に挑戦するとき、100%に近い確率でコケることになると思います。高回転のトリックで失敗すると、頭から落ちたりととても危険な場合があります。また、そういうリスクが頭をよぎり、なかなか山では挑戦しようという気にならないかもしれません。
着地でケガの可能性が低いオフトレ施設では、そういった心配がありません。挑戦への心理的ハードルも下がることでしょう。
どんなトリックでも、必ず「最初」があります。その「最初」をオフトレで踏み出す → ある程度感覚を掴んでおく → 冬に山で仕上げる この流れが一番効率的に新トリックを習得できるはずですので、試してみてください。
練習テーマ3|基本
基本です。ベーシックなグラブ、もしくはオーリーそのものをしっかりと見直すということになります。
山でのパーク練習は、実はあまり基本を見直している時間がありません。山には誘惑がいっぱいだからです。フリーランしたい、雪降っていたらパウダー攻めたい、キッカーの先にあるボックスが調子いい、仲間が休憩したがっている…そんななか限られた時間でキッカーに挑むと、自分ができる可能な限りレベルの高いトリックをやりがちです。それが人間の心理というものです。
オフトレ施設には実は4つ目の特徴「反復練習が可能」というものがあります。体力と混み具合によりますが、5〜10分に1本は飛ぶことができます。2時間いたら12〜24本飛べます。時間と練習回数に余裕があると、基本を見直す余裕も出てきます。
山ではなんとなくやっているトリックを、「ここでしゃがんで」「このバランスで」「ここで伸び上がって」「ここで引き付けて」「このあたりをグラブする」というように分解して1つ1つしっかり理解できるまで、基本を見直しましょう!
練習すべきではないテーマ
せっかくですので練習すべきでないテーマにも触れておきます。
実力以上のサイズのキッカー挑戦
ふと横を見たら、今まで飛んだことのないどデカいサイズのキッカーがある。着地はマットだし多少ミスっても大丈夫だろ!飛んでみよ!!
……これははっきりいってオススメできません。それは、マットジャンプ・ウォータージャンプの特徴2つ目「アプローチが人工芝」これのせいです。
着地まで行ってしまえばケガはしにくいですが、そこに行き着く前、アプローチでコケたりミスったりするとケガをする可能性はかなり高いです。
「アプローチでなんてコケないよ」と思った方!雪ならそりゃコケないでしょう。でも雪ではなく人工芝なんです。雪のつもりで滑るとコケます。
そしてここでコケたら時速数十キロで人工芝摩擦の洗礼を喰らうわけです。ヤケドで済めばまだましで、人工芝の継ぎ目に変な風に手足が引っかかったり、変な体制のままリップから投げ飛ばされてマットの外に着地した場合は骨折などの大ケガにつながるかもしれません。
実力以上のサイズのキッカーを飛ぶということは、そのまま実力以上の斜度・距離・アール圧力のある人工芝を滑るということです。できるだけ避けましょう。
キッカーのサイズを上げるのであれば、山のキッカー、それも春山シャバ雪での挑戦をオススメします。アプローチが雪なら、コケないはずですよね!
まとめ
オフトレはただ滑るだけでなく、目的を持って練習することで、より効果的にスキルアップできます。
この記事では、マットジャンプやウォータージャンプの特徴を活かして、3つの練習テーマを紹介しました。
- 縦回転: 新しいトリックに挑戦するモチベーションをUPさせ、将来への目標を定める。
- 高回転: 高難度トリックへの挑戦を可能にし、着地の恐怖心を克服する。
- 基本: 基本動作を徹底的に見直し、テクニックの精度を上げる。
これらのテーマを意識して練習することで、あなたのスノーボードスキルは確実に向上するでしょう。
ただし、実力以上のサイズのキッカーに挑戦することは非常に危険です。 自分のレベルに合った練習を行い、安全にスノーボードを楽しんでください。
夏の間にしっかり練習して、来る冬は最高の滑りでシーズンを迎えましょう!